中国テクノロジーとインターネット界の重要な一極として、阿里巴巴集団(Alibaba)はこの一年間で急速に業務を拡大し、投資と再編を行っています。今回、騰訊科技はアリババの株式構成、管理層構成、投資業務、業績などの内容を詳細に整理しました。関係業界各位にその全貌を再認識してもらいたいです。
◆株式構成
今年6月末、アリババの発表によれば、アリババグループ董事局主席馬雲(ジャックマー)は190,670,976株(7.6%)を所有し、アリババグループ副董事長蔡崇信が78,412,114株(3.1%)を所有しています。アリババグループ管理層が持つ株式は全部で328,513,072株で、全体の13.1%となっています。一方、大株主のソフトバンクは797,742,980株(31.8%)を所有し、Yahooが383,565,416株(15.3%)所有しています。
2015年 6月までのアリババの株式構成
◆管理層構成
アリババグループ董事局主席の馬雲(ジャックマー)は、今年5月に張勇(ダニエル・チャン)をCEOに、陸兆禧をアリババグループ董事局副主席に任命しました。さらに、アリババグループCTO王堅、グループ秘書長邵暁鋒、グループ総参謀長曾鳴和およびCMO王帅の日常の管理業務を70后(45歳以下)の管理チームに引継ぎ、これらのメンバーは馬雲(ジャックマー)とともにアリババグループ董事局戦略政策決定委員会を組織することを公表しました。また、今年8月、ゴールドマンサックスのMichael Evans(マイケル・イーブンス)をアリババグループ総裁兼執行役員に起用し、アリババグループのグローバル業務の全面的な責任者として、アリババグループCEO張勇(ダニエル・チャン)に報告を行う。
アリババの紹介によると、現在第一線業務総裁は主に70后(45歳以下)が担っています。すべての管理者層で言えば、80后(35歳以下)管理者が52%に達しており、70后(45歳以下)管理者が45%を占めます。同時に、アリババには3000名以上の90后(25歳以下)社員が在籍しています。ジャックマー曰く、アリババグループで優秀な人材は張勇(ダニエル・チャン)だけではなく、その背後には多くの70后(45歳以下)の猛者が控えています。例えば、B2Bの吴敏芝、淘宝の張建鋒(行癫)、阿里雲の胡暁明(孫権)、菜鳥の童文紅、モバイルインターネットの俞永福のほかに、百戦錬磨の姜鵬(三豊)、戴珊(蘇荃)、吴泳銘(東邪)、蒋芳がいます。
◆投資業務
アリババグループの淘宝(Taobao)や天猫(T-Mall)といった伝統的なEC業務を除き、螞蟻金服、菜鳥網絡、阿里健康、阿里影業、銀泰商業、阿里雲などの垂直領域のエコシステムを構築したほかに、UC、高徳、優酷土豆を買収しました。また新浪微博(Sina Weibo)を買収するという噂もあります。騰訊科技統計によれば、2015年中国テクノロジー業界で起きた7大投資合併案件のうち、アリババが直接・間接に関わっているのは5件あり、その中にはアリババが魅族(Meizu)に投資した5.9億ドル、蘇寧雲商に投資した283億元、45億ドルで優酷土豆を買収した。注目すべきなのは、アリババがここ二年間でメディアに対する投資が強化していること。2013年より新浪微博の投資を皮切りに、これまでにテック系メディアの虎嗅、36氪やビジネスメディアの第一財経などに投資しています。
アリババと間接的に取引があるのは、滴滴快的の合併、美団点評の合併、いずれもアリババが重要な株主です。滴滴快的は30億ドルの融資が完了したばかりで、推定価格は170億ドル。美団点評も30億ドルの融資を準備しています。時価総額が千億ドルを超える企業として、アリババは単純なEC概念ではなく、グループ全体の持続的な成長を維持する必要があり、アリババグループは必ずEC、動画、金融、健康、映画、クラウド技術など多岐にわたる領域で投資と再編を行う必要があります。
実際には、2013~2014年のに実行したM&A案件に比べて、アリババグループが2015年に実行したM&A案件は決して多くはないが、一つ一つの案件のインパクトは非常に大きいです。例えば、魅族(Meizu)や蘇寧雲商への投資、優酷土豆の買収、58到家の株式購入、これらのプロジェクトで約百億ドルかかっています。アリババは中国インターネット業界の半分を買ったと言っても過言ではありません。
さらに、アリババグループは海外におけるM&Aを強化し、今年上半期にアリババが匿名SNSアプリSnapchatに2億ドル投資したり、ベビー&マタニティーECのZulilyの株式を5600万ドルを購入した噂が立っています。アリババは富士康(フォックスコン)と共同で、インドECの Snapdealに5億ドルを投資したり、螞蟻金服と連携してモバイル決済企業One97の株式を6.8億ドル購入したり、富士康(フォックスコン)と共同で日本のロボット会社SBRH(ソフトバンクの「Pepper」)と戦略的に7.32億元の資金注入を行いました。
また、アリババは映画会社にも手を出し、華誼兄弟の投資を含め、当社62億元で株式購入した文化中国はもうすでに阿里影業に変わり、時価総額は530億香港ドルとなっています。このように、アリババグループは買収、協業、投資などの形でメディア業界に浸透し、一大メディア帝国を築きました。メディアに投資する最大のメリットは、新浪微博、虎嗅とアリババが広告やマーケットプロモーションの協力がより頻繁になり、より良い世論環境を形成するのに有利です。
◆業績
一年一度の双11ショッピング祭が到来する前に、アリババグループは2015年Q3の財務報告を発表しました。財務報告によれば、アリババグループQ3の営業収入は221.71億元(約34.88億ドル)となり、昨年比で32%増です。アリババ普通株主の純利潤は227.54億元(約35.8億ドル)となり、昨年比で665%増です。
アリババグループのGMV、営業収入と運営利潤の間にまだ微妙な均衡関係が存在します。アリババのGMVは過去の2年に比べGMVが倍になったものの、営業収入の割合が終始して2.8%〜3.54%のレベルとなり、運営利潤の割合が0.4%〜1.7%の間になっています。
引用:腾讯科技 雷建平 11月3日报道(http://tech.qq.com/a/20151103/012123.htm)